眞田正適の心書

住職の心書155.険しい道 1/2

石や木切れが落ちていて、歩くのに危険である。どうすれば良いか?とお釈迦様は弟子たちに問いた。弟子たちは互いに話し合って、ある弟子が答えた。
「人間の歩く道を全て鹿の皮で覆うと良いと思います。」

ある弟子が
「全て鹿の皮で覆うことは出来ない。それよりも歩く人間の足を鹿の皮で覆ったほうがいい」と答えた。

険しく舗装されていない道を全て鹿の皮で覆うことは不可能でありますが自分自身の足を鹿の皮で覆って歩く事が出来る。

お釈迦様は何も道路舗装の話や靴の話をしておられるのではありません。
世の中の歩き方をお話をされております。

知心寺住職 眞田正適

眞田正適

眞田正適

中学校を卒業してから高野山にて十年間 真言密教を学び、行を経て地方寺院にて長年奉職するもコロナウイルス感染症が流行により、辞職することになる。 自分自身に何ができるかと自問自答していた時に、知心会代表である岡本真太郎と出会い、「皆が共に学び、共に成長できる場所を作りたい」といった想いに感銘を受け、知心寺を興し、知心寺住職を拝命する。 日々綴っている「住職の心書」では、仏教の教えをもとに心を豊かにする言葉を発信している。

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